人生の中で迎える大きなセレモニー、それは「冠婚葬祭」。

結婚式やお葬式は、人生で重大な意味を持つとともに大きな費用がかかるため、出費に備える手段として「月々会費を積み立てる」システムが社会の中に誕生し、人々の生活に拡がり利用されてきました。


「互助会」と呼ばれるこのシステムはどのような背景で誕生したのでしょうか。

またその保証は、保険や共済などとどのように違うのでしょうか?


・「互助会」ってなに?仕組みはどうなっているの?

・「互助会」を利用する方法

・「互助会」のメリットとデメリット

・「互助会」って安心なの?

・「互助会」加入の時にチェックすべきポイントとは

など、「互助会」の疑問を解決しながら、賢くオトクに利用する方法や注意点についてまとめてみました。


-- この記事の目次 --

1.「互助会」が支持される3つの理由

2.意外と知らない?「互助会」の内容

3.「互助会」は安心!その4つの理由

4.「互助会」に加入する6つのメリット

5.「互助会」にもトラブルが?5つのデメリット

6.「互助会」加入の流れ

7.「互助会」加入時に注意すべき重要な3つのこと

8.まとめ

1.「互助会」が支持される3つの理由


出典元:https://www.photo-ac.com/  

「互助会」の正式名称は「冠婚葬祭互助会」です。

終戦間もない昭和23年に設立されました。

「互助会」という名称には、慶事・弔事という大きな儀式をお互いに助けあうという「相互扶助の理念」が込められています。

 

1-1.「互助会」が必要とされる理由

終戦直後の物資が乏しい時代、地域ではお祝い事やお葬式すら満足に行う事ができませんでした。

人生で重要な「冠婚葬祭」をつつがなく行うために、人々は隣近所で集まり、お金を出し合って必要なものを購入し、それを地域で順番に交代に使って行くという方法で、「互助の精神」を生み出しました。

また、生きているうちに自分の葬儀費用として毎月積み立てておくことで、「家族の金銭的負担を少しでも軽くできる」という生前準備としても高く評価されているようです。

 

1-2.「互助会」が全国に拡がった理由

「互助会」では、日本に昔からある「助け合い=相互扶助」の心で、冠婚葬祭の大きな出費に備えます。

日本人の特性にもあったこの「助け合う精神」は大きく拡がり、組織として「冠婚葬祭互助会」が発足しました。

「冠婚葬祭互助会」は、積み立てた掛け金の使い途を「冠婚葬祭」に限定し、掛け金以上の大きな割引やサービスを提供するユニークな内容で人々の支持を集めました。

生活が豊かになっても、さらに進化した合理的なサービスシステムを消費者に提供し続け、ますます全国へ拡がっていきました。

「互助会」が全国的に拡がった理由をまとめると

・物資のない時代、お互いが助け合うという精神が地域社会に認められ、受け入れられた

・負担の少ない掛け金で、出費の大きな冠婚葬祭などに備えられる便利さ

・時代に応じたサービスの提供や、業界の信頼度を高めることについて努力した

などがあげられます。

 

1-3.「互助会」が社会的地位を確立した理由

さきほどの「互助会」が全国に拡がった理由の中に「業界の信頼度を高めることについて努力した」とありますが、これがそのまま「互助会」の社会的地位を確立した原因にもなっています。

「互助会」は、昭和47年に改正された割賦販売法で義務づけられた「消費者保護(掛け金の保証)」に対応することで、消費者の信頼と安心を得ることができました。

また昭和48年には社団法人として全国的な互助会組織が設立され、現在では「一般社団法人 全国冠婚葬祭互助協同組合(全互協)」として全国で221の互助会が加盟する業界団体に成長しています。(冠婚葬祭施設では600ヶ所、葬祭施設では1600ヶ所)

他にも全国で57社が加盟している「一般社団法人 全日本冠婚葬祭互助支援教会(全冠協)」という業界団体もあります。

「互助会」は、法律に対応し、消費者保護に務め、業界全体で信頼を高めることで、現在の社会的地位を確立しました。

現在でも、全互協・全冠協とも、会員のためのセーフティネットワークを形成するとともに、サービス向上に務めています。

2.意外と知らない?「互助会」の内容


出典元:https://www.photo-ac.com/  

「互助会」のシステムは、まず希望のコースを選び、月々の掛け金を決められた期間に積立てて、その契約金額に応じた冠婚葬祭のサービスを受けられるというものです。

「互助会」を運営しているのは公共団体?どんな事業者が行っているのでしょうか?

その仕組みや、保険・共済と違う点などをご紹介します。

 

2-1.「互助会」の仕組みと掛け金

「互助会」は、公共団体ではなく、冠婚葬祭事業(葬祭会館など)を運営する「民間の企業」が行っています。

積み立てる掛け金は、各「互助会」によって異なりますが、一般的には月々数千円程度の掛け金を60回〜120回払いなどで、総額20万〜60万円程度を満額とするコースなどがあり、会員の平均積立額は約36万円となっています。

「互助会」は、会員からのこの積立金を運用し、各種事業の運営を行っています。

 

2-2.保険や共済とどう違うの?

「互助会」と保険では、「備える内容」と「受け取るもの」が異なっています。

それぞれを比較してみましょう。

○「備える」内容の違い

〈怪我や病気、事故に備える〉  →医療保険・生命保険・損害保険など

〈子どもの学費・教育費に備える〉→学資保険・子ども保険など

〈冠婚葬祭や通過儀礼(七五三や成人式、法要など)に備える〉→「互助会」  

○受け取るものの違い

〈保険や共済〉→契約内容に応じて「現金」を受け取ります

〈互助会〉  →契約額(掛け金)に応じた冠婚葬祭の「サービス」を受け取ります。

受け取るものがサービスなので、掛け金に利息はつきませんし、積立金を引き出すこともできません。

 

2-3.「互助会」が必要でなくなったら解約もできる

諸事情により解約する場合には、必要書類を揃えて加入「互助会」へ申し出ます。

解約した時の返戻金については、手数料が差し引かれます。

*解約については手続きや解約返戻金なども合わせて、のちほど詳しく説明します。

 

2-4.「互助会」は公共団体?保証は?

「互助会」を運営しているのは民間企業であり、事業規模を縮小することも、倒産もあり得ます。

しかし経済産業省から「前払式特定取引業者」として認定を受けているので、加入した「互助会」が倒産しても、積立金の1/2は国により保全され戻ってきます。

またサービスに関しても、消費者保護の観点から、業界で組織する団体が全国的なフォロー体制を持っています。

では「互助会」の信頼性・安全性についてもっと詳しく見ていきましょう。

3.「互助会」は安心!その4つの理由


出典元:https://www.photo-ac.com/  

日本消費者協会によると、葬儀費用の全国平均は約200万円だそうです。

いつ発生するかわからない大きな葬儀費用に備えて「互助会」に加入している人はどのくらいいるのでしょうか?

2006年の葬祭業統計(日本の葬祭業の動向)によると、全国で葬儀を行った4割ほどの人が「互助会」を利用しているというデータがあります。

かなりの利用率ですが、これは「互助会」が安心であると評価を受けていること、また「互助会」を運営する企業が全国にあるからと言えるでしょう。

では「互助会」はどう安心なのでしょうか?どんな保証があるのでしょう?  

3-1.国の認可を受けている事業

○「前払式特定取引業者」として経済産業大臣の認可を受けた事業です

「互助会」の営業許可には厳しい審査があり、合格した企業だけが営業許可番号を与えられています。

また、認可を受けたあとも営業内容等について監視を厳しく受けています。

消費者保護などで対応が悪い「互助会」に対しては、行政指導を行うこともあります。

 

3-2.会員の権利は利用するまで保証

「互助会」では、掛け金を完納したあとも、会員の利用権利は永久に保証されています。

もちろん掛け金もサービスも消費者保護の観点からしっかりと守られています。

また、掛け金の使用期限はありません。

契約者が他界した場合には、会員の権利は自動的に法定相続人へ引き継がれます。

では、掛け金やサービスはどのような仕組みで守られているのでしょうか?  

3-3.サービスや掛け金も保証される

○サービスを保証する制度

各「互助会」は、業界団体である「全互協(一般社団法人 全国冠婚葬祭互助協同組合)」が運営する「互助会加入者役務保証機構制度」に加盟することで、会員の「サービスを受ける権利」を保護していますから、安心です。

○掛け金を保証する制度

万が一加入先の「互助会」が倒産した場合でも、消費者保護の観点から、「前受金保全機構(互助会保証株式会社など)」により会員の掛け金の1/2が保証されています。

○掛け金は変わらない

契約されたコースの掛け金は、契約後に物価変動があったとしても月々の掛け金は値上がりしませんし、掛け金の追加料金も発生しません。

 

3-4.全国ネット(業界団体)加盟の「互助会」を選ぶ

○各「互助会」が加盟する業界の全国組織があります。

・「全互協(一般社団法人 全国冠婚葬祭互助協同組合)」には、全国で結婚式場約570・葬儀会場約2,500カ所(2015年現在)加盟しています。

・「全冠協(一般社団法人 全日本冠婚葬祭互助支援教会)」には全国で57社が加盟しています。

このように全互協・全冠協とも加盟互助会が全国ネットワークで提携していますので、引っ越しした地域の「互助会」へ移籍・引き継ぎを行う事が可能なのです。

もちろん掛け金もそのまま引き継がれ活かされますが、このフォローシステムは上記業界団体に加盟していることが必要条件なので、加入前には加盟の有無を確認してくださいね。

全互協や全冠協は、業界全体の健全な成長のため、加盟店である各互助会の指導にあたっています。

また相談窓口を設置し、入会などのアドバイスや相談も受け付けています。

4.「互助会」に加入する6つのメリット


出典元:https://www.photo-ac.com/  

数千円程度からの月々の積立(掛け金)で、結婚式やお葬式に係る大きな費用に備えることができる「互助会」。

普段から顔見知りの担当者、会場があれば、もしものことがあった場合、電話1本ですべて任せられるという安心感が強いですね。

では、金額的にはどの程度お得なのでしょうか? 会員として、他にはどんなメリットが用意されているのでしょう。

「互助会」に加入するメリットを調べてみました。

 

4-1.葬儀費用が安くなる

「互助会」は入会し会員になることで、会員サービスが受けられることをご紹介してきました。

加入した「互助会」が所有する葬儀場で、会員の優待割引と積み立てた掛け金を利用することで、お葬式や結婚式の大きな費用を軽減することができます。

会員割引のプランは各互助会によって異なりますが、一例としてご紹介すると

・月々3,000円を120回積み立てるコースで、満期額36万円を葬儀の支払いに充当しさらに一般価格より数十%の会員割引が受けられた

・25万円の積立金を完納し、合わせて50万円のサービスが受けられた

などがあります。

また、祭壇など設備も豊富で宗教の心配なく利用することができます。

 

4-2.多彩な葬儀プランと会員サービス

「互助会」を運営している葬儀関連企業は、それぞれに掛け金のコース、特徴的なプランやサービスをたくさん用意しています。

○掛け金の支払い方

・月々負担のない金額(1,500円程度~)・回数(60回〜200回など)を選べる

・月々の掛け金金額を上げて短期間で満額にするコース

・一括で支払うコース(割引などのサービスもあります)

など、いくつかの支払い方法から選ぶことができます。

○冠婚葬祭以外にも使える

積み立てた掛け金は冠婚葬祭だけでなく、人生の節目で行われる通過儀礼(成人式や七五三など)でも使うことができます。

「自分のお葬式のために積み立ててきたが、孫の結婚式が先に来た」などの場合は、もちろん結婚式費用の一部として使うことができます。

○提携の会員サービスも豊富

「互助会」を運営する企業によって異なりますが、さまざまな提携グループの優待(飲食や旅行、観劇など)や、提携店のショッピング割引などを受けられる場合もあります。

この会員サービスが楽しみで加入されるケースも多いようです。

 

4-3.急な不幸にも対応!積立途中でも利用できます

○掛け金が満額になる前でも使えます

葬儀は突然に来るものです。

まだ掛け金を支払っている途中でも、残りの掛け金残額を一括精算すればサービスを受けることが可能です。

○早期利用も可能です

互助会に入会してから180日以内の利用については、別途早期利用料が必要な場合があります。

詳しい対応内容についてはそれぞれの互助会の会員規約や契約内容を確認してください。

 

4-4.自分以外でも使えます!家族・親族で利用OK

「互助会」では「家族間利用」が可能です。

親名義で会員になっていれば、同居の家族(娘、息子、孫など)もサービスが利用できます。

同居でない家族の場合は、「親族間の利用申請」が必要です。

また「互助会」会員が「名義変更申請書」を出すことにより、会員の権利を第三者に譲渡することもできます。

*詳しくは加入されている「互助会」でご確認ください。

以上、「互助会」に加入したときの6つのメリットをご紹介しました。

しかしメリットがあれば当然デメリットも考えられます。

次に、「互助会」を利用するときの問題について考えてみましょう。

5.「互助会」にもトラブルが?5つのデメリット


出典元:https://www.photo-ac.com/  

「互助会」は、来るべき大きな冠婚葬祭に備える「助け合い=相互扶助」の理念を持ったシステム。

葬儀に関しては生前準備になり合理的と評価され加入する人も多いのですが、実はトラブルも多く起こっています。

いいシステムを持つはずの「互助会」。

そのデメリットはどんなところにあるのでしょうか?  

5-1.積立金でカバーできるのは葬儀費用の一部

お葬式に係る費用は大きくわけて以下の3つになります。

○会場使用料など葬儀の基本費用

・諸手続、会場使用料や納棺、祭壇など装飾品、設営料、野草料、霊柩車使用料など  

○宗教関係費用

・読経料、戒名料など僧侶や寺院関係費用  

○参列者接待費


・旅費、移動費、飲食費、返礼品など  

この中で「互助会」の積立金が使える部分は「会場使用料など葬儀の基本費用」の部分になります。

加入した「互助会」事業所によっては積立金の利用を「○十万円以上の葬儀プラン」と制限していたり、オプションを選ばざるを得なくなると葬儀全体価格が高くなるなど、最初の意図とは違った状況が起こる場合も考えられます。

また、決められたプランより低価格のものを選べません(ダウングレードができません)

なぜなら、「互助会」は葬儀プランを決めて加入しそのサービスを受けるという会員契約があり、安いコースに変更しても差額を金銭で返却できないからです。(逆にアップグレードは可能です)  

つまり、家族葬など規模の小さいお葬式を行いたい場合には「互助会」のメリットはあまりないと言えるでしょう。

 

5-2.積立金には利息がつかない

「互助会」の積立金は、「葬儀などで決められたサービスを受ける会員の権利(前払い金)」になるため、お金の使用目的は「葬儀の基本費用に使う」など限定されています。

積み立ててはいますが、預金ではないので、利息もつかないし引き出して使うこともできません。

解約時には所定の解約手数料が差し引かれます。

 

5-3.加入している「互助会」が倒産した!どうしよう?

先ほどご紹介したように、「互助会」は、経済産業省の認可を受けているとはいえ、冠婚葬祭事業者(民間企業)が運営しているものですから、当然倒産もあり得ます。

加入している「互助会」が倒産してしまった場合の対応は、以下のどちらかを選ぶことになります。

○解約し払い戻し金を受ける

加入した「互助会」が倒産しても、「前受金保全機構」により掛け金の半分が保証されます。

ただし、払い戻し金は「積み立てた額の1/2から解約手数料を差し引いたものになります。

○別の「互助会」へ移籍する

会員の「サービスを受ける権利」は「役務保証機能制度」により保護されており、移籍した先の「互助会」に受け継がれます。

また積立金も全額移行されます。

 

5-4.引っ越しした場合の問題

「互助会」のサービスを受けられるのは、加入した「互助会」の運営する会場に限られます。

しかし、引っ越し等でエリアが変わる場合は、全国ネットの業界団体組織(全互協・全冠協)に加盟している「互助会」であれば、引っ越し先の互助会へ移籍することが可能です。

引っ越し以外では、例えば「互助会」を運営する業者の施設が移転したり、事業縮小で会場が減ったりすることなどが問題として考えられます。

 

5-5.解約時のトラブル

解約時に多いトラブルは

・なかなか解約に応じてもらえない

・解約手数料が思ったより高かった

などのケースです。

解約手数料が高額になったことで訴訟問題も実際に起こっています。

業界団体組織「全互協(一般社団法人 全国冠婚葬祭互助協同組合)」では相談窓口を設けており、入会や解約、サービスに関しての相談も受け付けていますので、利用するのもよいでしょう。

もしも解約に応じてくれない、先延ばしされているなどあまりに悪質な対応の場合は、管轄である経済産業省の本省「商取引監督課」へ連絡し、行政指導を申し出ることもできます。

とにかく、積み立てた自分のお金なので、泣き寝入りしないことが重要です。

さて、ここまで「互助会」のメリットとデメリットを見てきました。

デメリットが大きい場合は「互助会」に入会せず他の方法を考えるのも選択の一つですが、システムに納得し「互助会」に入会を決めて申し込むには、どういう流れになるのでしょうか?

6.「互助会」加入の流れ


出典元:https://www.photo-ac.com/  

「互助会」のシステムをよく知った上で「互助会」に加入するときに重要なポイントや、入会の手続き、必要な書類についてご説明します。

掛け金の支払いは、口座振替などが必須となっていますので、引き落としの銀行口座が必要です。

ご自分のお住まいの地域内でいくつか葬祭会場などの候補をあげて、まずは施設を見学するのも良いでしょう。

 

6-1.【重要】サービスの内容と説明をしっかり確認

・お問い合せ〜資料請求〜見学など。

・スタッフから「互助会」についての説明を受けます。

・契約内容(約款など)に同意できたら契約書類に署名・捺印します。

長期間に渡るおつきあいになりますので、サービスの内容や解約についてしっかり確認しましょう。

「全互協(一般社団法人 全国冠婚葬祭互助協同組合)」に加盟しているかどうかの確認も大事です。

先に書いたように、加入していれば、今の地域から引っ越しをしても全互協の互助会システムでフォローをしてもらえます。(全国の「互助会」の約8割が加入しています)  

6-2.入会手続き

○入会時に用意するもの

・口座振替をする銀行口座

・銀行印

・初回の掛け金(初回のみ入会時に必要です。2回目からは口座振り替えになります)

*クレジットカード支払いに対応している互助会もあります。

6-3.申込み後の注意

加入証書が発行されますので、届いたら貴重品として保管しておきましょう。

同様に、完納した場合のお知らせなどの関連書類も紛失しないようにします。

7.「互助会」加入時に注意すべき重要な3つのこと


出典元:https://www.photo-ac.com/  

「互助会」に加入する前に考える一番重要なことは、「どのような葬儀にしたいと思っているか」です。

規模の大きな、しっかりとした葬儀をお金をかけて行いたい場合は、割引でお得感が高いと思われます。

逆に、葬儀のプランがまだ漠然としていたり「家族葬」や「直葬」など小さな規模の葬儀を希望している、また公営斎場で良いと考えている、などの場合は、「互助会」のシステムよりもっと良い方法が他にあるかもしれません。

同じ積み立てるなら「サービス」よりは「現金」、つまり利息の付く預金を選ぶ人もいるでしょう。

このように、「どのような葬儀プラン」を考えているかの他、「互助会」独特の積立金の特質や脱会(解約)についてもきちんと理解しておくことが、トラブルを回避することになると思われます。

 

7-1.「安い」イメージで加入は危険!

「互助会」に加入しておけば葬儀費用が安くなる、という大雑把なイメージで加入するのは危険です。

確かに葬儀の基本費用に積立金が使え、会員割引も適用されますが、どんなプランがあって積立金がどのように使えるのか、カバーされない部分は何でそこにいくらかかるのかなど加入する「互助会」事業者の葬儀プランや内容をしっかり確認することが大切です。

 

7-2.「互助会」の特質を理解する

「互助会」での積立金は、貯金ではありません。

貯金ではないので、10年そのままにしておいても利息はつきませんし、解約時には所定の手数料がかかります。

つまり会員は、「月々負担のない金額を積み立てることで、将来の冠婚葬祭時の会場を借りられる権利を得ている(または葬儀の基本費用の一部の先払いをしている)」と考えると、「互助会」の特質にもっとも近いかもしれません。

この特質を理解していると、積立金に利息がつかない理由にもすんなりと納得ができるはずです。

 

7-3.解約を想定し、内容と手順を確認しておく

トラブルがもっとも多いのが解約手続きです。

解約手数料は、加入した「互助会」によっては、特に積立回数が1回~数回と少ないとほぼゼロのこともあるので、自分が申し込んだコースの返戻金や手順などについて、加入前に必ず確認しておきます。

なお、解約手続きについては以下の通りです。

また、解約返戻金の振り込み期限も定められています。

○解約の手順について

・加入した「互助会」へ解約を申し出る(担当部署、連絡先を加入時に確認しておくこと)  

○解約手続き時に必要なもの(本人申し出の場合)

・加入者証、または会員証

・加入者本人確認の身分証明書

・印鑑

・解約返戻金を振り込む口座  

○解約手続き時に必要なもの(代理人申し出の場合)

・加入者証、または会員証

・加入者本人確認の身分証明書

・印鑑

・解約返戻金を振り込む口座

・委任状  

○解約返戻金について


「互助会」を解約する場合は、掛け金の残高から手数料を引いた解約払い戻し金が支払われます。

ただし、加入した「互助会」によって、また掛け金の支払い回数により返戻金がそれぞれ異なりますので、入会時にきちんと確認しておきましょう。

  (ある互助会の返戻金の一例)

〈掛け金24万円=3,000円を80回で支払い〉の場合の返戻金の例

・支払い回数(1〜5回) →返戻金(0円)

・支払い回数(6回)  →返戻金(1,255円)

・支払い回数(7回以降)→返戻金(毎月2,901円加算)

・支払い回数(完納)  →返戻金(215,929円)  

*掛け金が異なる場合や一括の場合は返戻金は異なります。自分の加入コースで説明してもらいましょう。

*解約手数料は法律でも認められたもので、なおかつ消費者を保護する観点により低い金額に抑えられていますが、高額請求する悪質な業者もいるようですので、注意が必要です。

○解約返戻金の時期

・60日以内の返金義務(昭和59年2月〜平成13年3月までの契約)

・45日以内の返金義務(平成13年4月以降の契約)

*経済産業省では、「15日〜30日以内を目標に努力する」と指導しています。

*また、昭和59年2月以前の契約についても、現行の基準で対応するよう指導されています。

8.まとめ


出典元:https://www.photo-ac.com/  

戦後まもなくの日本で、「お互いに助け合う」精神から生まれた「互助会」は、国民に支持され全国に拡がっていきました。

○「互助会」の特徴を簡単にまとめると

・冠婚葬祭の出費に備えて、月々掛け金を積み立てるが利息はつかない

・積立金+会員割引などを合わせて費用がオトクに、家族も利用できる

・国の認可事業で、全国的な業界団体の組織もあり安心

・万が一の場合も、掛け金(1/2)やサービスは保証される

・各互助会により会員優待なども充実している

・不必要になった場合は解約も可能

・各「互助会」により、サービス等にばらつきがある

・サービス内容や解約に関してはトラブルも発生している  

「葬儀がオトクになる」という漠然としたイメージ先行で安易に入会するのではなく、自分は葬儀(冠婚葬祭)にどのようなものを求めるのかを考えてみることが重要です。

それは自分のライフプランを考え、見直すきっかけにもなるのではないでしょうか。

そして「互助会」利用を決めたら、入会時にサービスの内容やプラン、解約方法も含めてしっかりと確認し、家族を含めてオトクに最大限の活用を目指してくださいね。