皆さんは、お葬式の作法についてどのくらい把握していますか?

お葬式は、昔から長く行われてきたものであり、古くからのしきたりや作法がたくさんあります。

礼服に、お香典、お数珠、そしてお焼香などなど。

普段の日常生活では、意識することのない、慣れ親しみのない言葉や行動が溢れています。


サンコンさんの「お焼香での失敗話」は笑い話として有名ですが、いざお葬式の場で、お焼香のやり方に戸惑った人は少なくはないことでしょう。

特にお葬式では、気を使いますし、一人でお焼香に向かわないといけないので緊張してしまいますね。


そこで、ここでは、挙げられる限りのお焼香に関する疑問を解決するべく、基本的なやり方や宗教による作法の違いをまとめています。

お葬式前に一読すれば、不安になることはなくなるでしょう!


--この記事の目次--

1.お焼香って一体何なの?

2.もう一度確認しましょう!お葬式についての基礎知識

3.押さえておきたい、お焼香についての基礎知識

4.失敗しない!お焼香のやり方

5.お焼香のやり方、宗教でこんなに違うのです

6.お焼香のやり方、仏教以外でも違いはあるの?

7.恥を書かない、お焼香でのマナー5つ

8.まとめ

1.お焼香って一体何なの?


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まずはじめに、お焼香について詳しく知っておきましょう。

お焼香は、仏教においてお香を炊くことを言います。

お葬式や法要などで用いられます。

お寺にお参りした時に、本堂の前で煙がモクモクとあがり、人々がお線香の煙を顔や頭に扇ぎかけているのを見かけたことがある人もいるかもしれませんね。

お寺にあるのは常香炉と言いますが、こちらも、お焼香と同じ意味があります。

 

1-1.お焼香の由来とは?

戦国時代の末期に、中国から香炉が伝わりました。

元々はある悩みを解決するためにお香を焚いていました。

その悩みとは何でしょうか。

お釈迦様が仏教を説かれた時代は、今から約 2,000年ほど前になります。

その頃のインドで説教に耳を傾けるのは、労働者や乞食たちでした。

今のように蒸し暑いインドで、説教を聞くために労働で汗や泥まみれの民衆がたくさん集まったらどうなるでしょうか。

おそらくものすごい汗臭さだと想像できますね! そんな悪臭を、なんとかして弱めるために、お香が用いられるようになりました。

インドでは臭い消しとしてのお香が発達していたのですね。

その悩み解決のお香が、「汚れを落として、身を清める」ものとして、仏教に定着していきました。

 

1-2.お焼香をする意味は?

臭い消しのために用いられたお香ですが、今では、お参りする前にお香を炊くという行為は、「お香の煙によって心身共に汚れを取り除き、清らかなる心で仏様に手を合わせる」という意味があります。

死者に香を手向ける、というよりも、参列者自身が清らかな心で故人にお参りする準備としての要素が強いのです。

そのほかにも、お香は気持ちを落ち着かせる効力があるため、「悲しみで乱れた心を癒す」という意味や、後付けですが、「素晴らしい香りに満ちているという浄土の世界を表している」、といった意味もあるようです。

ちなみにお通夜ではお線香の火を絶やさないようにする風習がありますが、これも元々は遺体の臭い消しやハエやゴキブリなどの害虫を防ぐためのものでした。

お寺の前に設置されている常香炉で、人々が顔や頭に煙をかけているのは、元々の意味が転じて「香炉の煙を体の悪いところにかけると、治りが良くなる」という言い伝えが広まったからだとされています。

 

1-3.お香の種類は4つある

お焼香に使われるお香には大きく分けて種類が4つあります。

(1)線香

一般家庭でよく使われているものです。

使いやすく棒状にしたもので、「匂い線香」と「杉線香」と呼ばれるものがあります。

「匂い線香」は香木の粉末と炭の粉を練ってから作られ、少ない煙と良い香りがあります。

そのため、一般家庭や寺院の中など、屋内で使われます。

それに対して、「杉線香」は杉の皮を粉にしたものを使うので、大量の煙が出ます。

そのため、墓地や本堂の前の常香炉など、屋外で使われます。

線香には直接火をつけます。

 

(2)焼香

主に五種類の香木を砕いて混ぜ合わせたものです。

ふりかけのようにいろんな種類の木の皮のようなものが細かく入っています。

こちらが、よくお通夜やお葬式のお焼香に用いられるものです。

直接火にくべて使われます。

 

(3)抹香

邪気を払うとされる樒(シキミ)の樹皮や葉などを乾燥させて砕いたものです。

ゆっくりと燃えます。

かつては仏像にふりかけたり、香時計などにも用いられました。

火がついた炭の上で燃やします。

最近ではお葬式でのお焼香として使われたり、または、ゆっくり燃えて匂いも少ないため、お焼香時の火種としても用いられることが多くなってきました。

 

(4)塗香(ズコウ)

昔から、修行僧が体に塗ったりしてきた粉末のお香です。

こちらはお葬式などのお焼香では用いられません。

シナモンなどの香木が用いられます。

最近では、ハンドクリームなどのコスメグッズに練りこまれて販売され、人気が出ています。

 

1-4.お香の作り方

最近では、家庭でもお香が作れるようで、手作りのお香キットなども販売されています。

お香の原料は主に天然原料で、椨(タブ)、沈香(ジンコウ)、白檀(ビャクダン)、桂皮(ケイヒ)、丁子(チョウジ)、大茴香(ダイウイキョウ)などを主に使われます。

この原料を粉砕して水で練って乾燥して棒状にしたものが線香になります。

樹皮と葉を乾燥させて細かく砕いたものがお焼香・抹香となります。

2.もう一度確認しましょう!お葬式についての基礎知識


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それほど頻繁には行かないお葬式。

一度行ったことがあっても、なんとなく流れに乗っているだけなんてことはありませんか? お葬式で行われる行事にはそれぞれに意味があります。

お葬式に行く前にきちんと知っておきましょう。

 

2-1. お葬式についての基礎知識

お葬式は、日本で古くから行われている行事ですね。

時代を経るに従って、仏教などの宗教や地域での慣習などの影響を強く受け、今に続いています。

本来は、お通夜から火葬までを葬儀といい、告別式は別の儀式でしたが、今では一般に、人が亡くなってから、お通夜、告別式、火葬全てまとめて葬式と呼んでいます。

親族以外の人が参列する場合は、主にお通夜か告別式に参列します。

また、お葬式には特殊な役割があります。

◯人の死を世に知らせる社会的役割

◯死者の霊を慰め、あの世に送り出すという宗教的な役割

◯悲しみの中にある家族などの人の心を慰める心理的な役割

◯命の大切さや儚さなど学び・認知する役割

◯遺体を処理し、病原菌などを抑えるための衛生的役割  

参列する際の服装は、遺族よりも格式の高い服は着ません。

男性は黒いスーツ、女性はシンプルな黒いスーツやワンピースなどを着用します。

持ち物は、お香典、ふくさ、数珠、そして白か黒のハンカチです。

また、葬儀の席の順番ですが、祭壇に向かって右側が遺族、左側が友人など一般の会葬者になります。

祭壇に近いほど上座になるので故人に近い人が前の方に座ります。

 

2-2.お通夜について

お通夜は、故人の亡骸と一緒に最後の夜を過ごす儀式です。

家族や故人と親しかった人たちが集まって行います。

元々は、夜を徹して故人を見守っていましたが、今ではお通夜は通常、夕方から夜にかけて行われます。

一般的なお通夜の流れは、親族・参列者着席→お通夜開式→僧侶入場→僧侶による読経→親族・参列者のお焼香→僧侶の法話→僧侶退場→お通夜閉式→通夜振る舞い となっています。

会食のあとは、家族が一晩中故人の見守り、祭壇の線香の火を絶やさないようにします。

この線香の火を絶やさないようにする、というのは、死者があの世に行くまでに迷わないようにするため、と言われています。

 

2-3.告別式について

告別式は、故人に最後の別れを告げ、見送る儀式です。

元々は、葬儀の後、参列者がみんなで墓地まで向かい、埋葬前に最後のお別れをする儀式でした。

今では、告別式はお通夜の次の火の日中に行われ、告別式の後に遺体を火葬場に運ぶという流れが一般的になっています。

告別式の一般的な流れは、親族参列者着席→告別式開会→僧侶入場→僧侶による読経→親族・参列者によるお焼香→僧侶退場→出棺準備(最後のお別れ)→出棺となります。

3.押さえておきたい、お焼香についての基礎知識


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さて、それではお焼香について、事前に知っておきたいことを確認しておきましょう。

 

3-1.お焼香の順番と回数は決まりがある!

お焼香の順番と回数には決まりがあります。

まず、お焼香は一人ずつ行います。

順番は故人と関係の深い人から行うため、一番最初は喪主から行います。

その後は、席順で進んで行きますが、一般的な順番としては、喪主、遺族、来賓、親族、参列者の順で進んでいきます。

お焼香の回数というのは、粉末状のお香(焼香・抹香)を指で挟んで、香炉に焚べる回数のことを指します。

その回数は、だいたい1~3回ほどです。

よく、前の人に合わせればいいと言いますが、本来は自分の宗教で決まっている回数だけおこないます。

ただ、自分の宗教ではなく、お葬式を行なっている家族の宗教のやり方に合わせるのが良いという意見もあります。

どちらが正しいということはありませんし、違うからといって大きな問題になることはありません。

もし遺族側に何らかの強い希望がある時は、その旨、アナウンスや指示があることもあります。

後ほど宗教別のお焼香方法を詳しくご紹介します。

 

3-2.お焼香に必要なものは何でしょう

お焼香時は、荷物は席に置いてから焼香台に移動します。

手に持って行くものは数珠だけです。

 

3-3.立ってするお焼香の時はどうする?

一般的な斎場でのお葬式では、立って行う「立礼焼香」がほとんどです。

祭壇の前に焼香台が置かれており、順番に席を立って焼香台まで向かい一人ずつお焼香を行います。

 

3-4.座ってするお焼香の時はどうする?

自宅や和室など畳敷きの会場で葬儀が行われるときにするお焼香は「座礼焼香」と言います。

お焼香の流れは基本的には「立礼焼香」と同じです。

ただ、移動の際は、焼香台まで近い場合は、膝行・膝退という、膝で歩く方法で移動し、遠い場合は腰を落として歩いて、お焼香の時は正座をします。

◯回し焼香

会場が狭い時によく行われる方法です。

自分から焼香台に向かうのではなく、焼香台を参列者の中で回してお焼香を行います。

お焼香が回って着たら、焼香台を自分の前か膝の上に置き、お焼香をして次の人に回します。

 

3-5.お焼香周り 用語集

ではここでお焼香に纏わる用語を確認して置きましょう。

◯焼香台・・・参列者の為に、焼香台が用意されています。

遺影の前に置いてある場合もありますし、参列者の人数が多い場合は、前と後ろ二箇所に焼香台が置かれてあることもあります。

焼香台には、参列する人から見て右に抹香、左に香炉が置かれています。

◯香炉・・・香炉とは、お香を焚くための入れ物です。

香炉には灰が敷かれており、その上に焼香炭と言われる火種が置かれています。

◯焚べる・・・香炉にお香を落とすことを焚べる(くべる)と言います。

◯押しいただく・・・抹香を指でつまんで額あたりまで持ち上げることを言います。

◯数珠・・・石や木の玉を繋ぎ輪になった仏具です。

念珠とも呼ばれます。

煩悩の数である108が基本の数珠の玉の数ですが、略式で54、42、27、14個などもあり、10倍の1,080個というものもあります。

今では、持っていない人も多いのですが、お葬式などの正式な場では持っていた方が良いでしょう。

宗派によって形が違いますが、「略式」と言ってどの宗派でも使える一般的な数珠がありますので、一つ持っておくと良いでしょう。

 

4.失敗しない!お焼香のやり方


出典元:http://pictogram-illustration.com/06-funeral-ceremony/579-funeral-service.html  

お焼香は一人ずつ前に出て行うことがほとんどです。

お参りするだけなのですが、やはり緊張しますよね。

正しいやり方ができているか、失礼ではないか、どうしても気になります。

そこで、失敗しないお焼香のやり方を詳しく説明いたします。

 

4-1.まずは基本的なやり方を知っておこう!

お葬式では、粉になったお香(抹香)を使ったお焼香が一般的です。

それ以外の、法事や弔問では線香を上げることが多いとされています。

抹香でのお焼香の基本的な流れは以下の通りです。

1.焼香台の手前で遺族と僧侶に一礼をします。

2.遺影に合掌して一礼します。

3.焼香台に進み、お焼香をします。

4.お焼香が終わったら合掌をして遺族に一礼をしてから席に戻ります。

◯お香のつまみ方

お香は、右手の親指、人差し指、中指の3本を使ってつまむようにします。

◯お香のくべ方

指でつまんだお香を手を返して自分の額の前まで持ち上げ(押しいただき)、香炉の焼香炭の上に指を擦りながらパラパラと入れます。

4-2.抹香でのお焼香 立礼焼香の仕方

1.数珠は左手に持ちます。

2.席を立ち、焼香台近くまで進んだら、遺族に一礼します。

3.一度、焼香台の3歩前あたりで立ち止まり、静かに焼香台前まで進みます。

4.遺影に向かって合掌し、一礼したあとで、抹香を押しいただきます。

その時、頭を垂れ目を閉じます。

5.抹香を静かに香炉の中に落とします。

6.焼香が済んだらもう一度合掌し、数歩下がって遺族と僧侶に一礼したら、席に戻ります。

 

4-3.抹香でのお焼香 座礼焼香の仕方

1.焼香台の近くにいる際は、両手の親指で体を支えるようにして膝を動かし、前に移動して焼香台まで進みます。

2.遺族と僧侶に一礼をしたあとで、遺影に向かって合掌をします。

3.座布団を敷いてある場合は、左側に避けて正座をするのが正しいようですが、前の人に見習って良いと思います。

4.抹香を押しいただき、静かに香炉に落とし入れます。

5.もう一度合掌したら、膝を使って後ろに下がり、遺族と僧侶に一礼して席に戻ります。

 

4-4.線香でのお焼香の仕方

1.抹香でのお焼香と同じように、遺族と僧侶に一礼してから焼香台に進みます。

2.遺影に向かって一礼し合掌します。

3.右手で線香をとります。

宗派によって異なりますが、1~3本が普通です。

4.線香に火をつけます。

複数本でも一度に火をつけ、手で仰いで火を消します。

息で火を消すことはしてはいけません。

5.線香を寝かせる宗派もありますが、立てる場合は他の人の線香に当たらないようにして立てます。

6.終わったら合掌をして、遺族と僧侶に一礼してから席に戻ります。

5.お焼香のやり方、宗教でこんなに違うのです


出典元:http://pictogram-illustration.com/06-funeral-ceremony/553-funeral-service.html  

宗教によってお焼香のやり方が少しずつ違ってきます。

自分の宗派のやり方で構わないのですが、中には、お葬式を行なっている家の宗派合わせた方が良いという意見もあります。

どちらも決まりはありませんし、お焼香のやり方や作法を違うやり方で行なったとしても咎められることはありません。

参列者の人数が多い場合は、「お焼香は一回でお願いします」というアナウンスが入ることもあります。

一番大事なことは、故人の冥福を祈って見送る真摯な気持ちですので、あまりルールにこだわる必要はないですが、知識として知っておくと安心でしょう。

各宗教ごとの違いをまとめてみました。

 

5-1.真言宗

9世紀頃、空海(弘法大師)によって開かれた宗教です。

仏・法・僧に供養する、身・口・意の三密修行に精進する、戒香・定香・解脱香といって、自らが戒律を保ち、心の静寂を求めるという意味から、3回という数字が定まっています。

◯抹香の場合

抹香を額まであげて香炉に入れる(押し頂く)動作を、3回行います。

◯線香の場合

線香3本に火をつけてバラバラに離しておきます。

 

5-2.臨済宗

9世紀ごろに、中国禅宗の系列の臨済義玄によって開かれ、鎌倉時代に栄西により日本に伝えられた宗教です。

回数によっての定めは特にありませんが通常は1回が多いようです。

◯抹香の場合

押し頂く動作は、1回です。

◯線香の場合

お線香は1本火をつけて香炉の中に立てます。

 

5-3.曹洞宗

9世紀頃、中国禅宗の流れを汲んだ僧侶によって開かれ、鎌倉時代に道元によって日本に伝えられた宗教です。

回数に特に定められた決まりはありませんが、通常は2回であることが多いようです。

◯抹香の場合

押し頂く動作を1回した後、2回目は額まで持ち上げずそのまま香炉に入れます。

◯線香の場合

お線香は1本火をつけて香炉の中に立てます。

 

5-4.日蓮宗

鎌倉時代に日蓮によって開かれた宗教です。

仏・法・僧の三法供養という意味で僧侶は3回行いますが、参列者は1回であることが多いようです。

◯抹香の場合

押し頂く動作を1回行います。

◯線香の場合

お線香は1本火をつけて香炉の中に立てます。

 

5-5.日蓮正宗(にちれんしょうしゅう)

日蓮を宗祖とし、静岡県富士宮を総本山とした宗教です。

◯抹香の場合

押し頂く動作を3回行います。

◯線香の場合

線香1本を二つに折って、火をつけずに置きます。

 

5-6.浄土宗

12世紀頃に法然が開いたとされる宗教です。

「真心を込めて一心に」という意味で1回、「身を鎮めて1回、心を清めるために1回」という2つの意味で計2回、「仏・法・僧への帰依」や「過去・現在・未来の衆生に回向」という意味での3回など、遺族や僧侶によって、その回数と意味は様々あるようです。

◯抹香の場合

一般に、押し頂く動作を3回行います。

◯線香の場合

線香1本を二つに折ってあげます。

 

5-7.浄土真宗/本願寺派

鎌倉時代に、浄土宗の法然の弟子である親鸞によって開かれた宗教です。

本願寺派は西本願寺を本山としています。

浄土真宗の各宗派の中で、信者数は最多です。

お焼香は自分の心身を清めるために行います。

◯抹香の場合

抹香をつまんだら額まで持ち上げず、そのまま香炉に入れます。

回数は1回です。

◯線香の場合

線香1本を二つにおり、火をつけて寝かせて置きます。

 

5-8.浄土真宗/大谷派

浄土真宗の宗派の一つで、東本願寺を本山としている宗教です。

お焼香は自分の心身を清めるために行います。

◯抹香の場合

抹香をつまんだら額まで持ち上げずにそのまま香炉に入れます。

その動作を2回繰り返します。

◯線香の場合

線香2本を二つに折り、火をつけずにあげます。

 

5-9.天台宗

9世紀頃、最澄(伝教大師)によって中国から伝えられた宗教です。

回数による細かな定めは特にないようです。

◯抹香の場合

押し頂く動作を3回行います。

◯線香の場合

お線香は3本火をつけて香炉に立てて置きます。

正式には自分から見て逆三角形になるように置きます。

 

5-10.創価学会

昭和5年に創立された、日蓮正宗の流れを汲む宗教団体です。

◯抹香の場合

押し頂く動作を3回行います。

◯線香の場合

線香1本に火をつけ、香炉に立てて置きます。

6.お焼香のやり方、仏教以外でも違いはあるの?


出典元:http://pictogram-illustration.com/06-funeral-ceremony/516-funeral-service.html  

日本でのお葬式の大半が仏式です。

仏式のお葬式では、お焼香があるのが普通ですが、他の宗教では、数珠や、お線香、抹香によるお焼香はありません。

それでは、お焼香ではなく、どんな儀式があるのでしょうか。

神式のお葬式では、玉串奉奠というものがあり、キリスト教式では白い花を捧げ流、献花と呼ばれる儀式があります。

 

6-1.神式で行う玉串奉奠(玉串奉天)とは?

神式ではお焼香に当たるものとして、玉串奉奠(たまぐしほうてん)という儀式があります。

玉串というのは、榊などの小枝にヌサ(幣)と言われる白い紙垂をつけたものです。

遺族や参列者によって神前に捧げます。

その方法は以下の通りです。

1.自分の順番がきたら、遺族と神職に一礼をし、玉串を両手で受け取ります。

その時、枝の方を右手で上から持ち、左手で葉を下から支えるよう持ちます。

2.祭壇手前で一礼します。

3.左手で葉を支えながら、右手を返し時計回りに90度回転させて、根元が自分の方を向くようにします。

4.今度は左手を根元の方に持ってきて、右手を葉の方にスライドさせ、また90度回転させて、根元の方が祭壇を向くようにします。

5.根元を祭壇に向けたまま、胸の高さまであげて祭壇にお供えします。

6.遺影を仰いで、2回深く礼をし、2回音を立てずに拍手し、一礼をします。

7.その後2~3歩下がって、遺族と神職に一礼をして、自分の席に戻ります。

 

6-2.キリスト教では献花を行う!

キリスト教では、カトリックでもプロテスタントでも白いお花をお供えする、献花という儀式があります。

一般的にお花はカーネーションであることが多いようです。

献花の手順は以下の通りです。

1.お花を、花の方が左手に、根元が右手になるように持ちます。

2.お花が胸の位置になるように掲げて祭壇前まで移動し、一礼します。

3.根元が祭壇を向くように、反時計回りに90度回し、祭壇にお供えします。

4.後ろに2~3歩下がり、一礼します。

5.遺族に一礼して席に戻ります。

 

6-3.無宗教ではどうするのでしょう?

最近では、しきたりや形式、信仰にとらわれない、無宗教の葬儀も増えてきています。

家族葬などの無宗教のお葬式では、キリスト教式のように献花が一般的であるとされています。

献花の場合は、キリスト教の場合と同じようなやり方です。

その他の場合は、遺族の意思に従いましょう。

7.恥を書かない、お焼香でのマナー5つ


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ここまで、お焼香について細かくご紹介してきました。

たくさんの情報量でしたが、押さえておくべきことが分かっていれば慌てる必要はありません。

お焼香をする際にポイントとなる、大事なマナー5つをもう一度きちんと確認しておきましょう。

これだけ押さえておけば、混乱することも、恥ずかしい思いをすることもありません。

 

7-1.3本の指でつまみ、パラパラと!

抹香を手に取る時は、親指、人差し指、中指を使って掴みます。

額のあたりまで持ち上げるので、多すぎるとその間に指の隙間からポロポロとこぼれてしまいます。

そのためほんの数量を掴み、香炉に入れる際は、指を擦り合わせながらパラパラと落とし入れます。

そうすることで、小さな抹香の破片が指にこびりついたままになるのを防げます。

 

7-2.数珠は左側の手で持ちます!

詳しくするなら、数珠の種類や持ち方は宗教によって様々異なります。

基本的に、移動中は手首にかけるか、左手に持ちます。

お焼香中は、数珠は左手に持ちます。

合掌する時は両手を隙間のないようにぴったりと合わせ、数珠を両手の人差し指にかけます。

親指は数珠の上からそっと添えます。

 

7-3.自分の宗派のやり方をする!

お焼香の仕方をお葬式を行う家族の宗派に合わせるのか、それとも自分の宗教のやり方で行うのか、少し迷うところです。

他の宗教のことも覚えているのなら良いのですが、そうでない場合がほとんどです。

他の人とやり方が違っても特に問題にはなりません。

遺族から特に指示がない場合は、自分の宗教のやり方で行いましょう。

7-4.一礼を忘れずに!

お葬式は特に、丁寧さ、真摯な姿勢が大事です。

席を立ってそのままスタスタと焼香台に移動するのではなく、一手間かかっても、必ず遺族と僧侶に一礼してから進むようにしましょう。

 

7-5.お線香の火は手で消す!

もしお線香でのお焼香がある場合は、お線香に火をつけたあと、燃え盛る火を消すために息を吹きかけることは決してしてはいけません。

これは不浄な人間の息を仏様にかけてはいけないと考えられているからです。

必ず、手で仰ぐか、線香を振って火を消すようにします。

8.まとめ


出典元:https://illust-imt.jp/archives/003743/  

さて、お焼香のやり方について詳しくご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。

お葬式は普段から定期的に参加するものではありません。

しきたりや形式がそれぞれ違い、かつ、とても厳粛な場所において慣れないことをするというのは、かなり緊張を強いられることです。

お焼香はその中でも、一人ずつ前に出て行うことなので、特に誰かが見ているわけではないにしても、人の目を気にして余計なことまで考え、不安になってしまいます。

ただし、一番大事なことは、亡くなった人を心から偲び成仏をお祈りすることと、真摯な気持ちで遺族の人の心に寄り添うことです。

他の人と、多少やり方は違っても咎められることはありません。

心を込めてお焼香をし、大切な方のご冥福をお祈りください。