突然家族が亡くなられたとき、葬儀までの流れはなかなかわかりづらいものです。

特にご遺体をどうするのか、どこに安置するのかというのは大きな問題です。

どの死体安置所に安置するかによって、料金や、遺族の面会のしやすさも変わってきます。


遺族によっては自宅に安置されたい方もいらっしゃいますし、意見も人によってさまざまです。

そこでここでは、死体安置所の違いによるメリット・デメリット、自宅で安置する場合の注意点、それぞれにかかる費用などをお伝えします。

いざというときのために、参考にしていただければと思います。


-- この記事の目次 --

1.自宅で亡くなったときに死体安置所に安置するまでの流れは?

2.病院で亡くなったときに死体安置所に安置するまでの流れは?

3.葬儀社・民間の斎場の死体安置所に安置してもらうには?

4.公営斎場の死体安置所に安置してもらうには?

5.ご遺体を自宅で安置するときの注意点は?

6.ご遺体を安置してくれる民間のサービスとは?

7.直葬の場合の死体安置はどうする?

8.まとめ

1.自宅で亡くなったときに死体安置所に安置するまでの流れは?


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自宅で家族が亡くなったときなど、悲しいのはもちろんですが、どうしたらいいのかあわててしまうと思います。

まずどこに連絡すればいいのか、死亡診断書のもらい方、そしてご遺体を死体安置所に搬送するにはどうしたらいいのかを解説したいと思います。

 

1.1 事件性の確認!主治医か警察に連絡を

まず、亡くなられた方が持病などで病院にかかられていて、その病気が原因で亡くなった場合は主治医に連絡してください。

診療を行った日が死亡した日に近い場合は、死亡診断書を作成してもらえます。

持病が原因でない場合(事故など)は警察を呼ぶことになります。

この場合は絶対に、ご遺体を動かしてはなりません。

警察に叱られます。

救急車を呼んで亡くなっていることがわかった場合も、警察を呼ぶことになります。

警察は事情聴取などを行いますが、仕事でやっていることですので、我慢するしかありません。

警察は事件性がないことが分かると、「死体検案書」を作成します。これは死亡診断書と同じものです。

 

1.2 死亡診断書をもらい、死亡届を提出しよう

医師や警察に、死亡診断書または死体検案書をもらったら、役所に死亡届を提出しなければなりません。

この時点で葬儀社に連絡すれば、代行してもらえます。

葬儀社を通さない場合は、自分で届け出なければなりません。

死亡診断書(死体検案書)の紙の左半分が死亡届となっていますので、それを遺族が記入します。

それを本籍地、亡くなった場所、現住所地のいずれかの役所に7日以内に提出します。

そうすると役所から火葬許可証が交付されますので、空いている斎場に予約をとります。

なお、役所に書類が提出されると故人の預金や貯金が凍結されると言われていますので、葬儀代などは引き出しておいた方がいいでしょう(筆者の家族の時は、こちらで銀行や郵便局に連絡するまで凍結されていませんでした。しかしそうでない場合もあるのかもしれません)。

 

1.3 遺体の安置所は自宅?施設?それぞれの注意点とは?

ご遺体を安置する場所は、ゆっくりとお別れをしたい方は自宅を選ぶとよいでしょう。

ただ、自宅の場合はさまざまな処置をしなければなりませんので(後の章で説明いたします)、どちらにしても、葬儀社を呼ぶことをおすすめします。

葬儀社を呼ぶとその葬儀社の遺体安置所に搬送になる場合がほとんどです。

斎場や火葬場など、他に安置したい場所がある場合は葬儀社の方に相談してみましょう。

2.病院で亡くなったときに死体安置所に安置するまでの流れは?


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では次に、病院で亡くなった場合は、どういった手順で手続きを踏み、ご遺体の安置を行えばいいのでしょうか。

注意点などを順を追って見ていきましょう。

 

2.1 まずは死亡診断書を受け取る

亡くなられたときは病院の指示通りにしましょう。

看護師さんはこういったことに慣れていますので、看護師さんの指示に従って手続きを進めれば大丈夫です。

ご遺体を拭き清めてくれますし、末期の水を取ってくれる場合もあります。

末期の水とは、死に水ともいい、亡くなられた方が生き返るように、または亡くなっても喉が渇くことのないようにするという祈りの込められた水のことです。

お釈迦様が亡くなる直前に、水を求めたという言い伝えから来ていると言われます。

脱脂綿や新しい筆に水を含ませて、唇を湿らせるのが一般的です。

その後、霊安室に移動するか、搬送まで病室にそのままとなります。

死亡診断書を医師から受け取ったら、搬送先を決めなければなりません。

 

2.2 葬儀社を決めるポイントは?病院の葬儀社の問題点とは?

葬儀社は、できれば生前に何社かに見積もりを出してもらって、選んでおくといいでしょう。

その場で決める場合は、病院の出入りの葬儀社はお勧めできません。

というのも、出入りの葬儀社に頼むと、いろいろとトラブルが多いのです。

病院で紹介してくる葬儀社はいい葬儀社とは限らず、抽選や地元だからという理由で選ばれているだけということが多いんですね。

お世話になった病院だとしても、出入りの葬儀社は断って大丈夫です。

それに、病院関係でなくとも、行き当たりばったりで葬儀社を決めてしまうと、かかった費用が他の葬儀社より多い、などのトラブルになる可能性も高くなります。

また、葬儀社に搬送→葬儀まで頼むのが一般的ですが、そうしたくない場合、たとえば見積もりを改めて何社かで取りたいなどの事情があるときは、搬送だけを頼むこともできます。

搬送の費用は日中で10km圏内なら30,000円以下、たいていは15,000円くらいが相場となります。

いくらかかるのかをまずちゃんと確かめてから、頼むようにしましょう。

 

2.3 ご遺体の搬送先をどう決める?

搬送先は悩みどころですが、自宅に棺が入れるかどうかというのは大きなポイントです。

マンションでは大きな物をエレベーターに乗せられるように特別な仕組みができています。

管理人などにあらかじめ連絡をとっておいてください。

マンションによっては、自宅安置が禁止されている場合もあります。

また、共用スペースを棺が通れるかどうかも、確認しておきましょう。

家の中が狭くて入らないなどの場合は葬儀社か斎場、火葬場、民間の死体安置所に安置することになります。

搬送を頼む葬儀社に葬儀も依頼するのであれば、その葬儀社所有の死体安置所か他を選ぶかを伝えて下さい。

他の葬儀社に葬儀をお願いする、またはまだ決めていない場合は、葬儀社が所有する死体安置所に搬送してしまうと、後々の手続きが大変になってしまいます。

公営斎場・火葬場、民間の死体安置所に搬送してもらいましょう。

3.葬儀社・民間の斎場の死体安置所に安置してもらうには?


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搬送先として、葬儀社や民間の斎場の死体安置所は多くの遺族の方が選ばれることと思います。

しかし、その場合でも注意点はありますので、ここでチェックしておきましょう。

 

3.1 葬儀社・斎場は事前に決めておくのがベスト

先ほどの項目でも触れましたが、葬儀社や斎場はあわてないように、見積もりを何社か取って準備しておくのがベストです。

いきなり決めるのでは値段や評判などを比較することができないからです。

また、見積もりは最低限の値段が書いてある場合も多いですし、役所の葬儀費用の補助金を最初から引いた金額になっていたりします。

それに菩提寺がない場合は、葬儀社に僧侶をお願いすることになるかもしれません。

金額やサービスは事前に、落ち着いて比較・検討してみてください。

 

3.2 葬儀社・斎場の死体安置所への搬送・安置にかかる費用はいくら?

搬送・安置にかかる費用は、

①死体搬送料

②安置施設利用料

③遺体をドライアイスなどで保存する費用

④付き添い費用

の4つです。

死体搬送量は葬儀社の場合は、一回15,000円くらいが相場です。

施設利用料は1日5,000~30,000円くらい。

保存するための費用は1日5,000~30,000、付き添い費用は1日50,000円くらいとなります。

 

3.3 葬儀の日取り、会葬者の予定や友引に注意

葬儀社や斎場の死体安置所の場合の問題点は、遺族の最後のお別れに時間を割くのが難しいところです。

付き添い費用は、見ていただいたとおり50,000円と決して安くはありません。

しかも、宿泊施設がなかったり、あったとしても遺族全員ができるとも限らないのです。

また、決まった時間にしか面会できない、場所が遠いなどのデメリットもあります。

葬儀の日取りまで日がある場合は預かってもらう分、費用もかさみます。

会葬者が遠方から来るなどの事情や、友引の日を避けたり、火葬場の予定などで葬儀の日が延びてしまうのはよくあることです。

こういったことも踏まえて、自宅にするのか死体安置所にするのか、考えて決めるといいでしょう。

4.公営斎場の死体安置所に安置してもらうには?


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葬儀社や民間の葬儀場の他に、公営斎場の死体安置所でご遺体を預かってもらうこともできます。

この場合は搬送はどのようにしたらいいのでしょうか。

また、費用などはいくらかかるのでしょうか?

 

4.1 死亡診断書を主治医から受け取る

まず、ご遺体は自宅または病院だと思いますので、1章で述べたように、死亡診断書を受け取ります。

親戚などにも、亡くなったことを電話で知らせておきましょう。

自宅の場合は主治医か警察に連絡して、死亡診断書または死体検案書を作成してもらいます。

 

4.2 公営斎場に相談してみる

まずは公営斎場に空きがあるかどうかなどの確認の電話をしてみましょう。

利用できるのは基本的には、そこの市区町村の居住者限定となります。

在勤でも利用できる場合もあります(料金が別になることがある)。

直接斎場に電話してもいいですし、役所の担当部署で受け付けている場合もあります。

火葬場が併設した施設なら、そこで火葬を行うことを伝えると確保しやすいですし、手間もかかりません。

 

4.3 公営斎場の死体安置所では、費用が安く上がる!

公営斎場の死体安置所を利用するメリットは、なんといっても費用が安く上がることです。

1日目が無料だったり、その後も1日2~3,000円くらいが相場となっています。

デメリットとしては空きがなくて待たされる、搬送してくれない場合も多いため、搬送だけどこかに頼まなければならない、ご遺体を受け入れてくれる時間が決まっている、面会時間が限られている、面会ができないなどがあります。

空き状況や手間なども考え併せて、公営斎場に安置するのかどうか慎重に決める必要があると言えるでしょう。

5.ご遺体を自宅で安置するときの注意点は?


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自宅でゆっくりと故人とお別れしたいご遺族の方も多いと思います。

自宅で安置する場合は、どういった点に注意したらいいでしょうか。

具体的な安置方法をお伝えします。

 

5.1 安置する場所を決め、ご遺体をきれいにする

まず、病院で亡くなられた場合は死亡診断書を受け取り、自宅に搬送するように葬儀社を手配しましょう。

自家用車で搬送することもできるのですが、やはり安全を考慮すると葬儀社に頼むのがおすすめです。

その場合は、「搬送のみ」ということをしっかりと伝えてください。

末期の水を行い、その後の遺体の清拭は、病院であれば看護師さんがやってくれます。

自宅で亡くなられた場合は1章で説明した手順で、死亡診断書または死体検案書を受け取りましょう。

その後、末期の水を含ませます。

遺体の安置の処置は、専門の方に任せるのがベストですので、葬儀社を呼んで処置してもらってください。

遺族が行う場合は、まず末期の水を取り、ぬるま湯またはアルコールでご遺体を清拭します。

その後、服を着替えさせます。

服は昔は白い着物などが一般的でしたが、最近では故人が昔気に入っていた服などになってきているようです。特に決まりはありません。

次に死に化粧をします。やつれてしまっているときは、脱脂綿を口に含ませるのもいいでしょう。

髪をとかしたり、爪を切る、口紅を塗る、ひげを剃るなどきれいに整えてあげましょう。

また、顔が乾燥するとファンデーションが乾いて見た目が悪くなってしまいます。

保湿をしてから、リキッドファンデーションを塗るなどの工夫が必要です。

 

5.2 部屋の温度に気を配り、寝具を準備

部屋の温度は、遺体が傷まないようになるべく低く保ちます。夏は必ずクーラーを入れて下さい。

ドライアイスは葬儀社が準備してくれます(有料、1日またはキロ単位)。

寝具は、故人がいつも使っていた寝具で、布団でもベッドでもかまいません。

シーツは新しいものに取り換えましょう。

掛け布団は薄いものにして、遺体が温まらないように気をつけて下さい。

また、上下を逆さにしてかけます。

枕は高すぎると遺体の状態が悪くなり、低すぎると口が開いてしまいます。

ちょうどいい高さに調節してください。

また、可能ならば北枕、無理なら西枕にします。

もし仏壇があるなら、その部屋に安置しましょう。

顔の上には白い布をかぶせ、手は数珠を持たせて胸の前で合掌させてください。

 

5.3 神棚封じって何?その方法とは

神棚封じとは、自宅に神棚がある場合、それを封印することを言います。

神道では死や出産をけがれとして扱っており、昔は喪屋や産屋を使用していました。

今でも神棚のある家では、忌明けまで封印します。

やり方は、神様に亡くなったことを報告し、神棚の扉を閉め、半紙を正面に貼ります。

このとき、画鋲などは使わないようにしてください。

礼拝やお供えも忌明けまでは行わないようにします。

昔は遺族もけがれているとされ、第三者がこの作業を行っていたそうです。

忌明けは50日後ですので、その日か翌日に半紙を取ります。

ちなみにけがれとは、汚いという意味ではなく気枯れ=気が枯れる、つまり気力がわかず、弱っていることを指します。

 

5.4 枕飾り、魔除けの刀、香炉、灯明などは葬儀社が準備してくれる

葬儀社に葬儀を依頼すれば、枕飾り一式は準備してくれます。

枕飾りとは、お通夜までに弔問に来てくれた方のために置く祭壇です。

仏教の場合では、台の上に白い布をかけ、その上におりん、燭台、香炉、一膳飯、枕団子、水、花瓶を置きます。

故人の好きだった食べ物や、果物などを飾ってもかまいません。

それぞれの意味合いは、以下のとおりです。

・花瓶には樒(しきみ)という植物を飾ります。しきみは、お寺や墓地によく植える植物で、お香のような香りがあることから、お清めに使われます。

しきみでなくても、菊や百合などの花でももちろんかまいません。

・一膳飯は故人のお茶碗にお米をすりきり一杯入れ、それを炊いたものです。

炊き上がったごはんを山盛りに盛り、お箸を一膳縦に刺します。

お茶碗は使用したあとは割って処分するのが一般的です。

これは死者に供えるという説と、おいしそうなご飯を盛っておけば生き返るのではないか、という祈りを込めたものという説があります。

また、現世に未練を残さないために、この世が見えなくなるほど高く盛りつけるとも言われているようです。

・枕団子は、6個作る場合が多く、6は六道輪廻から来ています。

地域によっては11個や13個のところもあるようです。

材料はうるち米の粉で、故人の善光寺参りのお弁当用という説や、一膳飯と同じく生き返ることを願うという説があります。

・燭台はろうそくの光で故人が迷わないように、仏の光明という意味で置かれています。

お線香の煙は、仏の食物という意味合いです。

香炉や燭台は、お通夜が終わるまでのあいだ、消えないようにずっと交替で遺族が見ることとなります。

また、枕元に屏風を置く場合もあります。

これを枕屏風といい、逆さに置くようにします。

他に灯明も置く場合が多いようですね。

故人の胸元または枕元には、魔除けの刀(守り刀)を置きます。

亡くなった方を刃の光で魔物から守るためで、刀を少し抜いて刃を見せるようにし、刃先が足元に向くように置いて下さい。

準備が整ったら枕経と言って、僧侶にお経をあげてもらうこともありましたが、最近ではお通夜と一緒にあげるのが一般的です。

 

5.5 宗教によって準備するものが違う

前項で説明したのは仏式の枕飾りですが、神道やキリスト教では置くものが違ってきます。

・神道の場合・・・台は八足案(はっそくあん)と呼ばれる、神道の儀式で用いられるものを使います。

白木、ヒノキなどの木材でできており、八本の足があるためこのような名前になっています。

その上にに三方という神饌(しんせん・神棚に供えるお供物のこと)を置く台を乗せます。

神饌は水、塩、洗米、お神酒です。それと榊を飾った花瓶、燭台を載せ、霊璽(れいじ・仏教の位牌に当たるもの)を置きます。

また、故人の好物を置くこともあり、その場合は肉や魚でも大丈夫です。

・キリスト教の場合・・・キリスト教では枕飾りの習慣はありませんが、日本では独自にその文化が発達したようです。

仏式と同じく台の上に白い布を乗せ、そこに聖書、燭台、パン、水、白い花などを置きます。

また、聖油つぼが置かれる場合もあります。

それに加えてプロテスタントでは十字架と讃美歌集、カトリックではロザリオと聖歌集を置きます。

6.ご遺体を安置してくれる民間のサービスとは?


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葬儀社・民間の斎場や公営斎場の死体安置所、自宅の他に、死体安置所のみのサービスを行っている業者もあります。

また、遺体ホテルと呼ばれ、ご遺体の安置だけでなく、通夜や告別式、火葬まで行うものもあります。

どういったサービスなのか、詳しく見ていきましょう。

 

6.1民間での死体安置所は「遺体ホテル」へと変化している

民間では、死体安置所だけのサービスを行っているところでは、通常は預かる日数は1~2日と短めです。

しかし最近では「遺体ホテル」といった名称で呼ばれ、高齢化社会が進むにつれ増えてきている業態です。

こちらは2~5日預かるパターンが多いと言います。

ある事例では、海外から来られるご遺族を待って、エンバーミングして2週間預かったものもありました。

エンバーミングとは、遺体を衛生的に保存できる技術のことを言います。

遺体を洗浄、殺菌消毒して血液を排泄し、防腐溶液を入れて長期保存できるようにする技術のことで、土葬の多い北米では一般的に行われています。

日本ではまだなじみが薄く、費用は150,000~250,000円くらいと、高額です。

遺体ホテルの料金はさまざまで、1泊8,000円弱のところから13,000円くらいのところもあります。

高いところでは僧侶が24時間待機して、いつでも枕経をあげることができます。

遺体を間違えないようにバーコードで管理、殺菌灯をつけるなど安全面もぬかりないようです。

ご遺体は施設によってカプセルホテルのように並んでいたり、個室に一棺のところもあります。

搬送は別料金で、ドライアイス代も1日当たり8,000円~10,000円くらいかかるのが普通です。

 

6.2 預かった翌日は遺族が泊まれるサービスもある

施設にもよりますが、ホテル業の許認可を受けているところであれば、遺族も寝泊りすることができます。

また、泊れなくても24時間面会可能なところがほとんどです。

施設によっては、面会1回につき数千円かかる場合もあります。

安置と同時に葬儀のプランを利用すれば、それに面会料も含まれることは多いようです。

 

6.3 遺体ホテルの施設ごとのサービス比較

では実際にある施設では、サービスにはどのような違いがあるのでしょうか。

比較してみました。

 
名称 遺体ホテル そうそう (神奈川県) ご安置ホテル リレーション (大阪) フューネラル アパートメント (神奈川県など) りすセンター新木場 (東京都)
料金 24時間 9,000円 24時間 32,400円 24時間 5,000円 1泊 7,350円
面会 24時間可能 無料 24時間可能 無料 90分 15,000円~ 30分ごとに 5,000円 1回 1,050円
遺族用の宿泊施設 なし あり なし なし
収容できるご遺体の数 11体 10~15体 地域による 37体
その他の特徴 自由に読める書籍や絵本などを置いている 葬儀などのプランあり エンバーミングできるため長期保存が可能、葬儀などのプランあり 死亡時画像診断システム、葬儀プランあり

他に、各地域の寝台サービス(搬送・安置)、東葬祭(一時安置サービス、24時間10,000円、面会時間制限あり)、ご遺体ホテルラステル(葬儀プランが中心、1泊12,600円、20体収容)などもあります。

遺体ホテルは神奈川県が多いですが、千葉や長野でも開設される予定があるそうです。

現在(2015年時点)では日本国内の年間死者数は130万人、2030年には160万人に達すると言われています。

しかし、火葬場を作るには地元の反対などが多く、一週間待たされることなども少なくありません。

そういった事情に合わせて2010年あたりから「遺体ホテル」という業態が生まれました。

自宅安置が困難な家庭も増えていることから、利用者数は軒並み増加しています。

こうした施設にも反対運動が起きているようですが、特に法的に問題はないということで、徐々に受け入れられつつあるのが現状のようです。

7.直葬の場合の死体安置はどうする?


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葬儀社に葬儀を頼む場合は、葬儀社にご遺体の搬送や安置をおまかせすることができますが、直葬、つまり火葬だけ行う場合はご遺体はどういった扱いをすればよいのでしょうか。

いくつか方法がありますので、見ていきましょう。

 

7.1 葬儀社を通す方がスムーズ

直葬(火葬式)は火葬だけを行い、宗教的な儀式であるお通夜や告別式は行いませんが、直葬を扱う葬儀社も年々増えています。

また、葬儀社によっては火葬場で僧侶に読経していただくことも可能です。

葬儀社が行うプランを活用すれば、搬送サービスはもとより安置施設を使用することもできるので、スムーズに物事が運びます。

葬儀社のプランでない場合は、前述の遺体安置サービスや火葬場の死体安置所を使うことになるでしょう。

また、火葬場に併設した死体安置所や、霊安室併設の式場を備えた葬儀社(斎場)もあります。

自宅での安置は葬儀社が介在しない場合だと、専門家がいないという点で困難だと言えるでしょう。

 

7.2 法的にすぐには火葬できない

直葬の場合に気をつけなければならないことは、すぐに火葬することはできないということです。

それは法律で決まっており、必ず24時間はご遺体をどこかで安置することとなります。

墓地・埋葬等に関する法律第3条では、「原則として、死体は、死後(もしくは死産後)24時間以内は火葬してはならない」となっています。

これは生き返る可能性を考慮してのことのようです(感染症による死亡を除く)。

遺体には数時間ほど経つと、死斑と呼ばれる赤紫色の斑点が皮膚表面に出てきて、15時間ほどでもっとも強く出てきます。

これが出れば、亡くなったことは確実と言えるでしょう。

ちなみに、火葬でなく土葬もできますが、こちらも24時間経過しないとできません。

土葬を行っている墓地を使用する場合や、クリスチャンであれば土葬となります。

 

7.3 火葬場は公営が多く、死体安置所としては安価

他の死体安置所や自宅で安置する方法はすでに説明いたしましたので、ここでは火葬場の死遺体安置所についてお伝えしたいと思います。

火葬場では、霊安室・保冷庫と言われる死体安置所があります。

これを葬儀社を通さずに利用する場合は、直接火葬場に連絡を取ることとなります。

搬送だけを取り扱っている業者もありますので、死体安置所が空いていることが分かれば、そういった業者を使うのもいいでしょう。

ご遺体搬送どっとこむなど、全国対応していて、長距離を請け負う業者もあります。

火葬場の死体安置所が公営の場合は、安置費用は安く抑えられます。

大都市では民間が多いですが、その場合でも火葬場独自の直葬プランなどを利用すると費用は最低限で済ませることができます。

8.まとめ


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死体安置所には、葬儀社のものや公営・民間の斎場、民間のサービス(遺体ホテル)などがあり、それぞれにメリット・デメリットがあることが分かりました。

一番手っ取り早くて楽なのは葬儀社に頼んでしまうことですが、これだと面会が難しい、遺族の宿泊施設がない、料金が高いなどの問題があります。

可能ならば、公営の施設や遺体ホテルを利用できないかどうか、葬儀社に相談してみるのも良いでしょう。

大手で、独自の死体安置所を保有している場合は難しいかもしれませんが、公営・民間の斎場や、遺体ホテルを活用している葬儀業者さんも多く見られます。

自宅で安置すればお別れの時間が一番長く取れますが、そのときもやはり葬儀社を通してご遺体の処置をしていただくのが正解と言えると思います。

最後のお別れにふさわしい死体安置所を選んで、故人とゆっくり向き合える葬儀をしたいものですね。